FireTVで映画を見ると、出ていた俳優のほかの出演作がずらりと出てくる。
そこにニコラス・ケイジがあると出演作品が多いのでそのスクロールがずーっと続く。
Wikipediaによると浪費癖があるため借金があり、返済のためにどんなB級映画にも出演しているらしい。
全部見たらなにか見えてくることがあるかもしれない。
そう思って1本見たらいきなりすごいのにあたった。
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・ニコラス・ケイジのセリフは一切なし
・ニコラス・ケイジが呪われた遊園地の掃除を頼まれる
・掃除をしていると呪われたロボットが襲ってくる
・無言で倒す
・どんなにピンチでも休憩はとる
・休憩時間にジュースを飲んでピンボールで遊ぶ
え?どういうこと?と思っているあいだに終わる。見終わってからもなんだったんだあれは?という思いしかない。
そういうコメディだったのだろうか。
いや、きっとそうだ。
「ニコラス・ケイジがださいTシャツ着て掃除しながらロボットを倒す」って書いてみるとおもしろいもんな。
後から考えるとどんどんおもしろくなってくる。
名作だったんじゃないか、という気すらしてきている。
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こういうおもしろさって海外に行くとたまに出会う。
路上でゴリラのマスクを売っていたり、フランスでHAYASHIのHが発音されなくて「アヤシー」って呼ばれたりとか。そのときは戸惑いしかないけど、後から考えるとおかしい。
笑いの前に人は驚いているらしい。驚きから笑いに転じるという。
ガサガサ→おばけ!?→猫か~→アハハハ、みたいな。
その転じる時間が長いやつだ。インドで街を歩いてたらお土産売りが10分以上ついてきて、メンバーの一員みたいになってたことを帰りの飛行機で思い出してニヤニヤしたりとか。
(文章にするとあとから来る面白さがはっきりする)。
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ウィリーズ・ワンダーランドはそういう類のおもしろさだったんじゃないかと思う。
あとから文章にしておかしさを堪能する、というのは応用がきくので、何でもおもしろくなっちゃう可能性はある。
Wikipediaによると、ウィリーズ・ワンダーランドの制作はニコラス・ケイジ本人。
制作費500万ドルに対して興行収入が45万ドル。
4億円ぐらい損してるじゃないか。
僕が見たのは借金返済活動ではなく、借金を作る方の活動だった。それはそれでありがたい。